投影型拡張現実のための
遠赤外域の反射像による映り込み再現の検討

投影型拡張現実のための現実空間の映り込み再現手法を検討する. これまでに, 投影型拡張現実を用いた現実空間の映り込みは, シーン内に置かれた半球面鏡を用いて実現された. 一方, 同手法では映り込む環境が暗い, シーン内に半球面鏡を置くことによる没入感の低下などが考えられる. そこで, 可視光域で拡散反射性を示し, 遠赤外域で鏡面反射性を示す物体の反射特性を用いて, 遠赤外反射像による映り込み再現手法を提案する. まず, 遠赤外線カメラを用いて, 映り込みの再現が可能な投影対象の素材の選定を行った. また, 遠赤外域には, 可視光域の色を観測できない問題がある. その問題を解決するために, 再現する質感を導体に限定した手法を検討した.


参考文献

  • 石川 陽菜,渡辺 義浩:投影型拡張現実のための遠赤外域の反射像による映り込み再現の検討,第72回複合現実感研究会,MR2024-2,2024