COLOR MACHINE: ダイナミックプロジェクションマッピングによるメイクシミュレータ


メイクは社会に欠かせないものであり,時代の変化とともに進化し続けている.一方,塗布素材をベースとする従来のスタイルでは,簡単に様々な種類のメイクを体験することは難しかった.誰もが時間と手間と技量の壁から解放され,より多くのメイクを楽しめる可能性を実現するためには,新たなテクノロジーが必要である.

このようなニーズに関連して,映像編集技術の進化により,カメラで撮られた顔をデジタル的に加工することができるようになった.これによって,手間を取らず,技量に寄らず,様々なメイクを顔に再現することができる.しかし,このようなデジタル性がもたらすメイクの新たな可能性は,ディスプレイから外に出ることができていない.実世界のもとで,自然な形で,複数の人とともに,立体的な実際の顔表面に描かれる新しいメイクの可能性を楽しむことができていない.この限界を打破し,我々が生きる実世界上に,自由で自在な化粧を展開する未来のニーズが高まっている.

このような背景のもと,東京工業大学と株式会社コーセーは共同研究を実施し,COLOR MACHINEを開発した.これは,顔へのダイナミックプロジェクションマッピングによって,メイクを体験するシステムである.表情が変化する場合でも,顔の立体的な凹凸に合わせて,メイクをぴったり投影することができる.また,メイクを瞬間的に切り替えることができるため,様々な種類を短時間で次々に体験することができる.さらに,COLOR MACHINEでは,メイクを投影されるユーザも,それ以外の人たちも,投影されたメイクを,自然な形で視認することができる.

メイクのリアリティを上げるために,COLOR MACHINEには独自の技術が搭載されている.具体的には,秒間1,000回以上の速度で顔を認識し,表情に応じて瞬時に生成されたメイクを,約6msの遅延で投影することができる.このような顔の動きにぴったり追従する投影に加え,新たな色補正技術によって,実際の自然なメイクと印象を近づけることに成功した.さらに,顔に投影されることによる眩しさを軽減する手法も組み込まれている.


コーセーの直営店Maison KOSÉ 銀座では2022年8月からCOLOR MACHINEを活用したメイク体験を提供している.また,2023年1月開催の世界最大級のテクノロジー見本市 CES 2023,2023年3月開催の世界フィギュアスケート選手権大会 2023に出展した.




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東京工業大学の研究メンバー

彭 浩倫,麦 偉俊,須貝 瑠花,瞿 佳雯,渡辺 義浩


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受賞

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