周期運動する実素材を用いたリアリスティックな3次元ディスプレイ


本研究では,ボリュメトリックディスプレイに注目する. 同ディスプレイは,走査機構を用いることで空間中に立体像を呈示する3次元ディスプレイである. ボリュメトリックディスプレイは,広い視野角を保ちつつ輻輳調節矛盾のない裸眼立体視を実現することができる. 一方,高速なプロジェクタを用いるために呈示できる輝度階調が少なく,立体像の質感再現度が低かった.

そこで本研究では,再現したい実素材で,ボリュメトリックディスプレイの走査スクリーンを作る構成を提案する. 本構成は,ボリュメトリックディスプレイの手法に,実素材を用いたディスプレイPhyxelの技術を融合したものである. これによって,立体呈示と質感再現の両者の性能を同時に高めることを可能としている. 開発の結果,毛糸を用いたパンダの立体像などを呈示できることを確かめた. また、より高品質な質感再現のために,用いる実素材に応じた適切な解像度の選択が必要であることが実験により明らかになった. この結果に基づき,実素材ごとに異なる解像度での呈示を可能にするシステムを実装し,実素材ごとに最適な解像度を求める検証も行った.






参考文献

  • 朝比奈 怜, 吉田 貴寿, 渡辺 義浩: 周期運動する実素材を使ったリアリスティックな3次元ディスプレイの解像度向上, 第60回 複合現実感研究会, 2020.
  • 朝比奈 怜, 吉田 貴寿, 渡辺 義浩: 周期運動する実素材を用いたリアリスティックな3次元ディスプレイの試作, 第24回日本バーチャルリアリティ学会大会, 1C-3, 2019.