高速な視点追跡による低遅延映像制御を用いた裸眼3次元ディスプレイの高品質化


裸眼3次元ディスプレイ技術として,特に本研究ではパララックスバリア型の原理に注目する.同原理は運動視差と両眼視差の両方を実現できるが,高品質化に課題があった.これは,画面に反映される遅延が大きい点と,視点の運動によってクロストークが発生する点のためである.特に,視点が高速移動の場合,これらの問題を解決することが難しい.そこで,本研究では高速視点追跡と高速投影を用いることで低遅延化を達成し,視点が高速運動する場合でもクロストークを低減可能なパララックスバリアディスプレイを提案する.実験の結果,限界に近い速度で視点を動かしても,十分に高品質化が達成できることを確認した.


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参考文献

  • Cheng Luo, Takashi Nomoto, Hao-Lun Peng, and Yoshihiro Watanabe: Crosstalk Reduction for Parallax Barrier Stereoscopic Display Based on High-speed Viewpoint Tracking and Projection, The 27th International Display Workshops, pp.451-454, 2020.